レコーディング(録音)の工程とは?スタジオ利用がおすすめの理由

動画配信用音声やバンドミュージックの音楽を収録するとき、専用の機材を用いてレコーディングを行います。レコーディングには、スタジオで録音する方法と自宅で録音する方法の2種類があります。また、「トラッキング→ジャッジ→ミックスダウン」という工程が、レコーディングの基本的な流れです。

当記事では、レコーディングを行うおすすめの方法と、具体的な工程を解説します。レコーディングに関するよくある疑問と答えも紹介するため、初めてレコーディングを行う際の参考にしてください。

1.レコーディングの方法は2種類

◯スタジオでのレコーディング
メリット デメリット
・設備と機材が最初から揃っている
・録音作業をスタッフに任せられる
・高品質な録音ができる
・スタジオの利用費用がかかる
・予約が必要なため時間がかかる

集音性の高いマイク・オーディオ機器・レコーディング用パソコンなど、スタジオには録音に必要な機材がセッティングされています。利用料金を払う必要はあるものの、高価かつ高機能な音響機材を利用できることは大きなメリットです。

録音作業に関する専門知識がなくてもスタジオスタッフに任せられるため、録音に集中することができます。録音室自体も外の振動・騒音をシャットダウンする構造であり、収録中に環境音が混じることはありません。

ただし、スタジオを利用するには事前予約が必要となるため、思い立ったときにすぐ録音できない点はデメリットといえます。しかし、収録に最適な環境が整っているスタジオは、高品質な録音がしたい方におすすめです。

◯自宅でのレコーディング
メリット デメリット
・設備と機材を整えたあとは費用を抑えられる
・録音したいときに収録できる
・設備と機材を揃えるために高い初期費用がかかる
・録音作業は自分で行う必要がある
・機材の使用方法などを学ぶ必要がある
・スタジオほど高品質な仕上がりは期待できない

自宅でレコーディングを行うためには、録音に必要な製品を購入する必要があります。とはいえ、一度製品を購入してしまえば自分だけの録音環境が手に入る点はメリットです。自宅であれば予約の必要もなく、好きなときに録音できます。

ただし、自宅でレコーディングする際は、録音作業も自身で行わなければなりません。音響機材の使用方法も学ぶ必要があり、録音しながら機材の操作を覚えることは想像以上に大変な作業です。

さらに、自宅に防音の部屋でもない限り、録音中に通りを走る車や人の声などの環境音が入ってしまいます。反射音や音漏れも考える必要があるため、自宅でのレコーディングは高音質な録音が難しい方法です。

2.レコーディングの工程・流れ

レコーディング方法としてスタジオ・自宅のどちらを選ぶにしても、実際にレコーディングを行う工程は知っておく必要があります。レコーディングには複数の工程が存在しており、工程ごとに行う作業は全く異なるためです。

ここからは、レコーディングにおける基本的な3つの工程・流れを紹介します。

2-1.トラッキング

録音作品の制作は、まず録音しなければ始まりません。トラッキングは、マイクを通して楽器や音声といった素材をマルチトラックレコーダーへと録音する工程です。トラッキングは作品1本を通しで行うことは少なく、いくつかのパートに分けて録音します。録音素材が複数ある場合は、あとで編集しやすいように素材ごとで個別録音するケースがほとんどです。

たとえば1つの楽曲を収録する場合、ベース・ギター・ドラムなどの楽器類をそれぞれ個別に録音します。楽器類の録音が終了したら、録音された演奏をヘッドフォンで聞きながらボーカルの歌を入れます。

1回だけでベストな録音ができるケースは少なく、編集用の素材は多い方がよいため、録音は数テイク行います。トラッキングで良質な素材を多く録音することが、高品質な録音作品を作るポイントです。

2-2.ジャッジ

ジャッジでは、トラッキングで録音したテイクを視聴して、どの部分を使用するのかを判断します。ジャッジを行う対象は、個別に録音した各楽器やボーカルのテイクです。

トラッキングで録音したパート数が多いとテイク数も多くなり、ジャッジの作業も増えます。さらにトラッキングで録音したアーティスト全員と編集作業を行うエンジニアも参加するため、ジャッジは時間がかかる工程です。レコーディングの中でジャッジに一番時間をかけるケースもめずらしくありません。

ミキシングで仕上げた楽曲に対して、不要なノイズを取り除いたり音質や音圧を調整したりして、最終的な仕上げを行います。このプロセスはマスタリングと呼ばれ、楽曲のクオリティを左右する重要な作業です。楽曲の細部まで磨き上げるつもりで、時間をかけて編集を行いましょう。

ジャッジを経て高品質な録音作品を作るためには、レコーディングに慣れたプロの意見を聞くことが欠かせません。ジャッジで選んだベストなテイクを繋ぎ合わせることで、録音作品としての形が出来上がります。

2-3.ミックスダウン

ジャッジで揃えたベストなテイクを繋ぎ合わせたら、エンジニアが最終的な調整としてミックスダウンを行います。 ミックスダウンは、エフェクターで各テイクのサウンドにおける左右のバランスや音圧・音量調整などを行う、音質を追求するために欠かせない工程です。

データ処理・調整が終了したら、録音に参加したアーティストが内容の最終確認を行います。気になる点があれば要望を出して、さらに調整を重ねます。音声の調整に問題がなければミックスダウンも終了し、レコーディングにおけるすべての工程が完了となります。

3.レコーディングに関してよくある疑問

高品質な音声を録画するために初めてレコーディングをスタジオで行う場合、さまざまな疑問が生まれるでしょう。レコーディングにかかる時間やレンタル費用などは、スタジオを利用する前に知っておくべきポイントです。

最後に、スタジオでレコーディングを行うときによくある疑問をQ&A方式で解説します。

3-1.レコーディングの時間はどれぐらいかかりますか?

レコーディングにかかる時間は、基本的にトラッキング・ジャッジ・ミックスダウンの合計時間で考えます。たとえば、トラッキング1時間・ジャッジ2時間・ミックスダウン2時間であれば、レコーディングの時間は5時間です。

注意すべきポイントは、トラッキングにおける録音のパート分け・テイク数により、あとの工程にかかる時間が大きく変動することです。トラッキングで録音したパート・テイクはジャッジで一つずつ視聴して判断するため、パート分け・テイク数が多いとジャッジにかかる時間も増えます。ミックスダウンにおいてもパート間と全体の調整を行うため、情報量が多いとそれだけ調整に時間がかかります。

レコーディングの時間を短く抑えたい場合は、ジャッジに時間をかけすぎないようにしましょう。視聴に集中して、使用するテイクを素早く判断することが大切です。

3-2.費用はどれぐらいかかりますか?

スタジオのレコーディングでは、基本的に以下の費用がかかります。

・スタジオ料金
・機材使用料
・エンジニア料金
スタジオによっては、スタジオ料金に機材使用料が含まれているところもあります。シンセサイザーやグランドピアノなどの楽器は別途使用料がかかるケースもあるため、スタジオ利用時は注意してください。

料金システムはスタジオごとに異なり、1時間あたりで設定しているところや、1曲あたりで設定しているところもあります。5時間や10時間まとめてレコーディングに使えるプランもあるため、目安となる費用相場を一概に出すことはできません。

スタジオでのレコーディングにかかる費用を知るためには、スタジオをレンタルする前にあらかじめ確認することが重要です。利用できる機材の詳細や、スタジオ料金のみでスタッフによるサポートが受けられるかも併せてチェックしておきましょう。

まとめ

レコーディングを行う方法には、スタジオと自宅の2種類があります。初めてレコーディングを行う方は、高品質な録音ができるスタジオがおすすめです。自宅でのレコーディングは機材・設備の購入費用がかかるだけでなく、編集機材も自分で操作しなければならないため、品質が安定しません。

レコーディングには3つの工程があり、トラッキング・ジャッジ・ミックスダウンの流れで行います。各工程はそれぞれポイントがあるため、レコーディングに関して悩んだときは、スタジオにいるプロのスタッフにも意見を聞いてみましょう。 自身にとって利用しやすいスタジオを選ぶことが、レコーディングを成功へ導くための大切なポイントです。

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